相見積による比較購買の進め方とは?調達・購買管理システムの活用

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適正価格での取引に必要なこと

企業の支出を最適化するためには、適正価格で物品を購入・調達するといった購買管理が非常に重要です。市場価格よりも高い価格での購入は、当然価格が高い分の無駄な支出が発生していることになります。しかしながら、ただ安いだけのものを購入して質の低い製品を使用し続けていると、生産性の低下や業務上の問題発生に繋がりかねません。重要なのは適正価格での購買と質の確保を両立させることです

そのための方法の一つとして、相見積もりによる比較購買があります。相見積もりとは、複数の取引先に対して見積依頼を行い、提出された見積書から提供される製品やサービスの内容・価格を比較することです。相見積もりのメリットは大きく以下の2つがあります。

 ・適正価格の選定と競争原理によるコストダウン

―1つ目のメリットは複数取引先の見積結果を比較することで、市場の適正価格の把握や、理想的な条件を引き出すための交渉を円滑にできることです。そもそも市場の相場は需要と供給のバランスにより日々変化しているため、その適正値を見極めることは非常に重要と言えます。仮に相場が高騰していても、取引先間の価格競争を促すことによってコストダウンを導ける可能性が高まるのです。

 ・内部統制の強化

―2つ目のメリットは不適切な取引の防止による内部統制の強化です。取引先との取引期間が長くなり、発注量が増え、関係性が深くなるほど、不適切な取引が行われる可能性はどうしても高くなってしまいます。企業間や担当者間での癒着が見られる場合、顧客への提供価値や経済合理性の追求がおろそかになり、個々人のメリットが優先されることでガバナンス崩壊に繋がりかねません。こうしたリスクをできるだけ避けることが企業の存続だけでなく、価値向上にまでも繋がっていきます。

以上のメリットから、相見積もりによる比較購買で適正価格での取引を行うことが重要です。

相見積もり実施の4つのステップ

相見積もりから取引の開始までは4つのステップがあります。

 1.前提条件の整理

まずは自社の取引状況をまとめます。前提となる取引状況を整理しないまま見積依頼を出すと、自社と取引先の間で認識の差が生じてしまい、正確な見積結果が得られません。また、見積依頼先にはいずれも同じ条件を提示しなくては、相見積もりとして成立しないので注意が必要です。

 2.見積依頼先を選定する

見積依頼に必要な前提条件を整理したら、どこの取引先に見積を依頼するか精査する必要があります。そのためには企業の公式HPや比較サイト等を活用して情報を集めます。その際、コンプライアンスの観点から実態があるか怪しい会社を除外するのはもちろんですが、モデルケースの発注規模や仕様等が自社の希望に近しいものか確認することも必要です。あまりにもかけ離れていると、せっかく見積を依頼しても取引に繋がる提案をもらえない可能性があります。

 3.見積依頼を行う

見積依頼先を決めたら、見積依頼書を作成してその写し等を送付します。その際、相見積もりであることや見積の期限を伝えることが重要です。相見積もりであることを伝えることで、見積先に対してプレッシャーを与え、好条件を引き出しやすくなることに繋がります。

 4.見積もりの内容確認

見積書を各取引先から受け取った後、各社の内容を精査・比較します。その際、しっかりと希望条件が満たされているか、見積外で発生する費用等がないか、入念に確認することが重要です。実際に取引を開始してみると、想定していない追加料金が発生し、結果として他社の方が安かったという事態に陥る可能性もあるので、不明点があればこの段階で取引先に確認をすることが肝要です。

相見積もりを効率的に行うために

適正価格での取引のためには、相見積もりが効果的であるとおわかりいただけたと思います。しかし、大きな手間がかかるため毎回の取引で実施するのは難しいというのが実態でしょう。また、次回以降のお取引のためにそれらの記録をわかりやすく残しておくことは難しく、どうしても属人化しやすいです。そのため、調達・購買管理システムを導入し効率よく相見積もりを行えるようにすることがアプローチとして有効です。購買管理ツールはその購買に至った経緯など、購買における様々な記録を残すことができ、見積依頼の作成に必要な情報をすぐに引き出せます。

購買管理ツールの一つであるintra-mart Procurement Cloudは、相見積もりに必要な以下全てのステップをカバーする機能を備えています。

 ①見積依頼フォーマットへの必要事項の入力

 ②信頼性の高い取引先(サプライヤー)への見積依頼提出

 ③チャットによるサプライヤーへの詳細確認

 ④最終的な意思判断をサプライヤーへ連絡

また、それらの記録は全ていつでも確認可能なかたちで保存されるため、属人化した購買を防ぐことができ、効率的なサプライヤー選定を行える組織づくりに繋がります。

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